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パーソナリティ障害

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは…

考え方や行動パターンが著しく偏り、本人自身も周囲の人々も悩ませる人格障害のこと

平均的な人たちと違う考え方や行動に対して一般には個性的と評される。しかし、パーソナリティ障害は個性的とは異なり、本人や周囲の人を悩ませ、家庭生活や社会生活に支障を生じている状態のものをいう。パーソナリティ障害であげられる性格は、一般の人の中にも見られる要素であるが、その特徴的な傾向は極端でバランスを欠いており、それによって本人も周囲も困っているかどうかが診断のポイントとなる。また、その状態が青年期、成人早期に始まり、薬物や他の精神疾患の影響が原因で生じたものでないことが診断の要件となる。

症状の特徴

パーソナリティ障害は、大きく3つのカテゴリーと10種類の障害に分類されるが、全般的には共通する特徴がある。

  1. 自分自身への強烈なこだわりがある。

    自分自身のことに執着し、自分についてばかり語りたがる。しかし、自分のことを決して他人に打ちあけない人もあり、これも自分へのこだわりが強いといえる。

  2. とても傷つき易い。

    普通の人には何でもない一言や些細なそぶりが、パーソナリティ障害の人を深く傷付ける。軽い冗談のつもりの一言でもひどい侮辱と受け取り、ただの咳払いや雨戸を閉める音でさえも悪意に感じて傷ついたりする。このような性格が「対等で信頼しあえる人間関係を築くことの障害」をもたらす。

  3. 愛すること、信じることができない。
    パーソナリティ障害はどのタイプでも、うまく人を愛せないという問題を抱えている。尽くす愛、溺れる愛、貪る愛、押しつける愛、試す愛など愛し方は様々あるが、愛に対する歪みやバランスの悪さがあり、本人もパートナーや家族も安定した幸せから遠ざけてしまう点では同じである。

これらの特徴的な問題は、パーソナリティ障害が「自己愛の傷害」であることに起因している。「自分を大切にできる能力」が自己愛であり、うまく生きていくためには自己愛が健全に育っていなければならない。しかし、パーソナリティ障害の人は傷つきやすい自己愛を持つゆえに生きづらさの中で暮らしている。その中で、生きて行くためや生きづらさを補うために自分特有の適応パターンを見つけだし、繰り返すうちに偏った考え方や行動のパターンを常習化してしまうのがパーソナリティ障害だといえる。

パーソナリティ障害の人は、幼い頃に満たされなかった欲求を紛らわそうと不適切にも身に着けてしまった認知や行動のパターン(スキーマ)が問題になっている。これには、彼らが子供時代に乗り越えなければならなかった課題を取り残したまま成長し、大人になっても子供のような行動をとってしまうという背景がある。彼らが必死に生きるための適応戦略が、一風変わった独特の認知方法やライフスタイルを生み出していく。見方を変えれば、優れて個性的でもあり、生きづらさを補うために特別の能力を習得し、磨きをかけて行くことでもある。ハンディを持った人には代償性過剰発達が起こりやすく、チャンスに恵まれた時には大きな才能として開花することがある。彼らが後年に発揮する能力とは、幼少期の生きづらさや生き残りをかけた日々の中で無意識に磨きをかけて発達させたものだとも考えられる。

パーソナリティ障害の種類

A群.オッドタイプ(風変わりで疑り深い)

非現実的な思考に囚われやすく、うまく対人関係が作れず、基本的な安全感が欠如している

  1. 妄想性パーソナリティ障害安全感に乏しく、疑い深く、誰も信じられない

    些細な出来事に対して逆恨みしたり、迫害・被害念慮を抱いたりしやすい。過度な秘密主義で警戒心も強い。権力的なため秩序愛が強く、偏執的なエネルギーを発揮することがある。

    接し方のコツ
    深い感情移入は避け、みだりに親しくなり過ぎない。毅然とした態度をとり、決して巻き込まれない。
  2. 統合失調質(シゾイド)パーソナリティ障害繊細な感情を持ち、親密な関係を求めず、無欲で孤独な人生を好む

    非常に傷つきやすく、自閉という手段で脆い自分の世界を守っている。対人接触を避け、孤独を好み、自分の世界に引きこもる。感情表現は乏しく、僧侶や修道僧のように禁欲的で、黙々と自分の日課を過ごすことができる。

    接し方のコツ
    相手の聖域に土足で踏み込むようなことは避け、感情は押さえて淡々と接する。失望するので、本当の親しさは求めない方がよい。
  3. 統合失調型(スキゾタイパル)パーソナリティ障害常識を超えるような豊かな直観力を持ち、頭の中で生きており、マイペース

    様々な思考が湧き上がり、連鎖して思考過剰となり、現実は上の空となる。第六感が強く、超感覚的な能力がある。人目を気にせず、浮世離れした雰囲気を醸し、誰の支配も受けつけない。ドーパミンが過剰なため常に興奮気味であり、独り言を言ったり、思い出し笑いをしたり、常識を超えた関係づけ(関係念慮)をする。アスペルガ―にも似ているが、その客観的で観察的な思考に対して、スキゾタイパルは超越的非論理的な思考をすることが特徴といえる。

    接し方のコツ
    プレッシャ―をかけるよりも評価をすることで良い結果を生むため、本人の思いつきや信念を笑って済ませずに耳を傾ける。
B群.ドラマチックタイプ(気まぐれで、華やかで、衝動的)

人目を惹きつける華やかさや衝動性があることを特徴とし、自己顕示性や対人操作性が強く、気分変動を伴う

  1. 反社会性パーソナリティ障害復讐や悪を生きがいに感じる

    無慈悲なほど他人を貪る、良心の呵責なく人を騙し、傷つけて搾取する。ルールを守らず、無責任で罪悪感もなく、攻撃的に衝動的な行動をとる。言葉の肯定と否定が逆であり、強がりを言う。背景には拒絶された愛や、否定され続けた歴史を世代で引き継いだ要素が多く、復讐が生きるテーマになっている。

    接し方のコツ
    冷静さを維持して挑発には乗らず、否定的な対応を避けてニュートラルに接するようにする。
  2. 境界性パーソナリティ障害愛されることを異常に求め、今その瞬間に生きる

    気分と人間関係によって両極端なほど感情をめまぐるしく変動させる。感情が極めて不安定なために他者の評価も賞賛と幻滅が即座に入れ変わる。気分の抑揚が激しく、激情的な反発をする。見捨てられる不安が強いので、愛情と関心を求めて、激情的な自傷・自殺企図を行い、周囲をコントロールしようとする。基本的な愛情や安心感が培われていないため、自己否定感や空虚感を抱えているので自分を大切に扱えない。親にたいしては強いこだわりを持っている。

    接し方のコツ
    長い間、変わらない気持ちで接してくれる人がいることを身をもって体験することが大きな援助になる。限界の設定をしつつ、冷静に一貫した態度をとるのが重要。自殺行為に対しては徹底的に話し合いや約束をし、例外を認めず行動の制限をする。
  3. 演技性パーソナリティ障害天性の誘惑者にして虚言癖があり、他人から注目されることで輝き、主人公を演じる

    他人からの注目が重要で、特に異性を魅了しなければ、自分の価値がないという思い込みがあり、人をあっと言わせて注意を引くことで自分の存在価値を保とうとする。自分が注目されていないと気が済まず、外見にこだわり、芝居がかったオーバーな表現をする。性的な賛辞が最も満足感をもたらす。虚栄心を満たすためや、気を引き関心を得るために噓をつき、感情もころころ変わる。

    接し方のコツ
    演技や嘘に気付いてもそれを指摘したりせず、頻発するパニック障害や身体表現症状にも上手く付き合っていく。
  4. 自己愛性パーソナリティ障害自分への賞賛だけが欲しいと思っている

    自分に過剰な自信を持ち、自分を誇大化してみせ、特別扱いを求める。自慢話が好きで負けず嫌いであり、自己中心的で傲慢な要求がましい態度をとる。常に注目されていたいので、自分を賞賛してくれるとりまきだけを求めて君臨したがる。内面は弱く傷つきやすいため、他人からの非難や反応には過敏であるが、相手の迷惑や思いには無関心である。共感性が乏しく、他人に対しては利用価値があるかどうかを推し量る冷酷さがある。上昇するという思い込みで自分を守っているのでスランプや落ち目には弱い。

    接し方のコツ
    嫌な側面は目につぶり、賞賛する側に立って安心感を与え、不安や嫉妬心功名心を刺激して不利益を生む行動を諌める。
C群.アンクシャスタイプ(不安が強く臆病)

他者本位で自分を後回しにし、神経質な割に穏やかで、あまり異常性は目立たない

  1. 回避性パーソナリティ障害否定的な人生観で、傷つくのを恐れる消極派

    褒められた体験があまりなく、虐めや恥のトラウマや、頑張りを強要された経験が多く見られ、傷つくことには極度に敏感で耐えられない。このため、現状に甘んじ、過剰に引っ込み思案である。不安や葛藤を避けるため、他者や現実とは距離をとる。強い感情を嫌い、常に不安で緊張している。身体的なコンプレックスも強く、自分は人に好かれないと思い込んでいるので自己評価が低い。

    接し方のコツ
    最も重要なことは、本人の主体性や気持ちを尊重するということ。多くの回避行動は、一旦休養させてストレス源から引き離してやる。疲れた時には休めばいいし、ゆとりも必要だと教える。引きこもりでは、否定的な言葉は禁句であり、肯定的な言い方で根気よく接するようにし、本人の主体性を尊重する。
  2. 依存性パーソナリティ障害優柔不断で、他人任せであり、一人では生きていけないタイプ

    どんなことでも親やパートナーに依存する「赤ん坊型」と、不安を回避してくれるリーダーシップのある人を求める「献身型」とがある。

    自分は無力であり、能力のある他者に頼らないと生きていけないと思い込んでいる。何でも他人に決断をゆだね、従順でノーとは言えず、自分の意見を発することもなく、すぐに相手に同調する。不安感や無力感に襲われ、自己評価が低い自分を安売りし、簡単に人を信用する。

    接し方のコツ
    失敗は問題ではないことを伝え、自分で判断し、折衝するように仕向け、決して本人の代理人にならないよういする。即答を求めたがるが、決して答えを言わないようにし、本人が自分の気持ちを発言するように習慣づける。自己決断の訓練を積み重ねることで、決断するという経験不足を補う。
  3. 強迫性パーソナリティ障害真面目で、強すぎる義務感をもつ頑張り屋。几帳面で融通が利かず、律儀で責任感がある

    規則は徹底して守り、完璧主義で融通が利かない。自分のやり方に強いこだわりがあり、他人にもそれを強要する。道徳的な倫理観の持ち主であるため、義務や責任を重んじ、律儀で生真面目で堅実。努力は報われるという強い信念の元で行動する。物、人間関係、仕事、環境に至るまで、何も捨てることが出来ない。

    接し方のコツ
    責任範囲や役割分担を定めて、領域内で自己の秩序愛を完遂するように導き、周囲への強要を防ぐ。それにより、本人の完璧主義や支配欲求が際限無く広がってしまうのを抑制し、多くの仕事で疲労したり心身症やうつ病になるのを防ぐ。自分の価値観に執着して一面的な見方しかできないので、多くの選択肢があること、物事の良し悪しは多面的であることを常に思い起こさせ、視点を変えるよう指導する。

病気を引き起こす原因

パーソナリティ障害を生む最も大きな原因は、親の存在である。親が子供に与えてやる最も重要なものは、「人や自分を信じることができること=基本的信頼」であり、「自分を大切にする能力=自己愛」だと思われる。この能力を十分に与えられなかった子供は様々な生きづらさを抱えこむ。人生の最早期の愛情と世話の重要性は、その後の人生に起きるどんな経験の影響と比べても遥かに大きい。

治療について

パーソナリティ障害は生きづらさを補うために、偏った考え方がさらに偏った行動を招くというパターンを身につけてしまったことである。治療は、「人信じることが出来ない」「自己を肯定できない」という基本的な性格に対してレジリエンス(再起力)を高めることが有効であり、パーソナリティ障害にはマインドフルネスレジリエンス療法が良く適応する。さらに、心身相関の「こころの在り方は身体の健康状態によって左右される」という考えから、身体もリラックスした健康状態に保つ必要があり、副交感神経を優位にして免疫力を高めるようなレジリエントな生活や食事療法が治療の効果を上げると考える。

治療について詳しくは
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