クリニークデュボワの美容整心メンタル科は身体醜形障害、美容整形セカンドオピニオンなど外見・美容の悩みや生きる悩みなどにお応えする心療内科です。

クリニークデュボワの心療内科・美容精神科・形成外科
美容整心メンタルこころの研究室

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは何か―定義

考え方や行動のパターンが著しく偏っていて本人や周りを悩ませる人格をいう。平均的な人たちとは違う考え方や行動をする人は、一般に個性的と言われるが、パーソナリティ障害は、本人や周りを悩ませ、家庭生活や社会生活に支障を来している状態のものをいう。

パーソナリティ障害でいわれる性格は一般にも見られるものであるが、その傾向が極端でバランスを欠き、本人及び周囲が、それによってかなり困っているかどうかが、診断のポイントとなる。また、それが青年期、成人早期に始まって、薬物や他の精神疾患の影響で生じたものでないことが診断の要件になる。

パーソナリティ障害の症状の特徴

パーソナリティ障害は、大きく3つのカテゴリーと10種類に分類されているが、全般に「共通する特長がある。

1)「自分への強いこだわり」を持っている。自分に囚われていて、自分についてばかり語りたがる人や自分のことを決して他人に打ちあけない人もこだわりが強いのである。

2)「とても傷つき易い」、健康なパーソナリティの人には何でもない一言や些細なそぶりさえパーソナリティ障害の人を深く傷付け、軽い冗談のつもりの一言を、ひどい侮辱と受け取ってしまったり、無意味な咳払いや雨戸を閉める音さえ、悪意に感じ傷つくこともある。これらの性格は「対等で信頼し合った人間関係を築くことの障害」をもたらす。さらには

3)「愛すること、信じることの障害」にもつながっていく。どのタイプのパーソナリティ障害も愛し下手という問題を抱えている。尽くす愛、溺れる愛、貪る愛、押しつける愛、試す愛など様々だが、愛の歪みやバランスの悪さが、当人あるいはパートナーや家族を安定した幸せから遠ざけるという点では同じである。

これらの特徴的な障害は、パーソナリティ障害が自己愛の傷害であることに由来している。自己愛とは「自分を大切に出来る能力」であり、これが育っていないと人はうまく生きていけない。強い自己否定感は「境界性パーソナリティ障害」で強くみられるが、これはまさに自己愛が損なわれているためであり、逆に弱さや傷つきやすさを補おうと自己愛を過剰に肥大している場合は自己愛パーソナリティ障害となる。

その他のさまざまなパーソナリティ障害も傷つきやすい自己愛の防衛の様々な形態と見る事も出来、その防衛が崩れた時はどのタイプのパーソナリティ障害も境界性パーソナリティ障害の様相を帯びるのである。

パーソナリティ障害の人は前述のように、傷つきやすい自己愛に由来する生きづらさの中で暮らしている。その中で、生きて行くために、生きづらさを補うために、その人特有の適応のパターンを見つけ、繰り返すうちに偏った考え方、行動のパターンを身に着けてしまったのがパーソナリティ障害ということが出来る。

離陸した早々に、片羽根が傷ついたからと言って、人間は飛ぶのをやめるわけにはいかない、傷ついた片羽根を抱えながら、飛び続けるための必至の努力と対処の結果生み出されたものが、少々変わった飛び方であり、パーソナリティ障害の人の認知と行動のスタイルなのだ。何不自由なく飛んでいるものから見れば、それは少し奇異で、大げさで、危なっかしく、不安定に思えるだろう。ひどく傍迷惑なものとして受け止められる場合もある。だが。少々変わった,度の過ぎた振る舞いには、その人が抱えている生きづらさが反映されているのであり、傷ついた片羽根で、必死に飛び続けている結果なのである。(岡田尊司より)

パーソナリティ障害の人は、まだ幼かった頃、満たされなかった欲求を紛らわすために不適切にも身に着けてしまった認知や行動のパターン(スキーマ)が問題になっているのであって、これは彼らが子供時代の課題を乗り越えておらず、大人になっても子供のような行動をとってしまうためでもある。彼らの必死の適応戦略は、一風変わった独特の認知の仕方やライフスタイルを生み出していく。これは見方を変えれば、優れて個性的でもあり、生きづらさを補おうと特別の能力を身に着け、磨きをかけて行くことでもある。ハンディを持った人の代償性過剰発達がおこりやすく、チャンスに恵まれれば大きな才能として開花することもある。

傑出した能力を持つ者は、しばしば恵まれない幼児期や屈折した子供時代を過ごしており、彼らが後年、発揮する能力は、生きづらさを抱え、生き残りをかけた日々の中で、知らず知らずのうちに発達させたものと言うことが出来る。

 

なぜそうなるのか?-発症の要因

基本的信頼の獲得失敗

人生最早期の養育によって乳児期の掛け値の無い愛情「没頭愛」と必要な「共感」「抱っこ」が与えられないと基本的信頼の欠損(エリクソン)、偽りの自己への分裂(ウイニコット)、基底欠損(バリント)におちいると言い、自分や人を信じることができないという、もっとも重いパーソナリティ障害の状態となり、あらゆるパーソナリティ障害形成の原型になる。

分離個体化の失敗

1歳半から3歳くらいの幼児期に母親との分離個体化が行われるが、母親を一人の全体像として受け止められる「全体対象関係」として行われることが重要で、それがうまくいかないと、敵か味方か、すべて良いか悪かの「全か無か」の両極端の思考や感情を示す部分対象関係―(妄想分裂ポジション)となる。自分の非を認めることが出来ず、悪いことはすべて相手に投影される。これがパーソナリティ障害の人が示す「傷つきやすさ」や「異常な攻撃性」の本体である。

カーンバーグはこの妄想分裂ポジションにあるパーソナリティ障害を精神病と神経症の境目にあるものとして境界性パーソナリティ構造とよんだが、これは今日パーソナリティ障害と言われるものの大部分を含む概念である。僅かに強迫性パーソナリティ障害と回避性パーソナリティ障害のみが神経症パーソナリティ構造に分類される。

母親が子供に安心と満足を与えながら、同時に、徐々に、分離を図っていくことによって、対象恒常性や全体対象関係の発達がうながされるが、様々な事情によってその過程が妨げられると、そこに留まったり、いびつな発達を遂げる。完全に満たされる時期と分離個体化によって、次第に小さな傷つきに耐えられる力を養い抑うつポジション、全体対象関係に至るのが重要なのであるが、また溺愛され過ぎても母子の分離個体化がうまくいかず、忍耐力や自己統御能力を損なう。

自己愛の病理

コフートによれば、分離個体化から4,5歳までが自己愛の発達に重要な時期である。自己愛は自分を大切にする能力であり、バランスよく育つことで人は生きやすくなる。自己愛が健全に育つためには親によって自己愛の欲求が適度に満たされながら、同時に、親の助力や支配を徐々に脱して行くよう導かれる必要がある。その過程が急速過ぎたり、親の支配が続いたりすると自己愛の傷つきが生じる。

分離個体化の頃になると未分化な自己愛は「誇大自己(万能感に溢れ、何でも思い通りになると思い絶えず母親から賞賛と見守りを求める存在)」「親の理想像イマーゴ(神のように強く,やさしく、何でも満たしてくれる理想的な母親のような存在)」へと発展する。

「誇大自己」の顕示承認要求が親によって満たされないと、いつまでもその人の中に残ってしまい、病的な発達を遂げる。「親の理想像」が現実の親によってひどく裏切られると、過度に理想化されて存続しその人を支配し続ける事になる。

幼い誇大自己は思い通りにならないと全能感が傷つけられ自己愛的な怒りで癇癪を起しキレる。この「自己愛の障害」はall or noneの「妄想分裂ポジション」によるものであり、「境界性パーソナリティ構造」とも同じものを指している。

パーソナリティ障害を生む最も大きな原因は、親である。親が子供に与えてやれる最も大切で、かけがえの無いものは、「自分を大切にする能力」、すなわち「自己愛」であり、「基本的信頼」ではないかと思われる。

この能力をたっぷり与えられなかった子供は様々な生きづらさを抱えて生きることになる。この人生の最早期の愛情と世話の重要性は、その後の人生のどんな経験の影響と比べても、その比ではない程大きい。

治療の目的

まず「パーソナリティをみる」という視点が、自分や周囲の人間発見になり、人の心の在り方や身の処し方を身に着けるという本来の学問を修めるということに繋がるからパーソナリティを考える意義があることを言っておく。

パーソナリティ自体は、その人の人柄であり、そう簡単には変わらないし変える必要もないが、しかしパーソナリティ障害は、パーソナリティの度が過ぎて社会に適応し生きていくのを邪魔している部分なので変える必要があるし、実際変えることが出来る。

パーソナリティ障害を克服した人は、とても魅力的なパーソナリティとして円熟する。年々周囲の評価も高まり、信頼や愛情に恵まれるだろう。それに反して、パーソナリティ障害を引きずったまま年を取った人は、周囲から煙たがられ、見せかけのだけの関係で結びついた人ばかりに取り巻かれることになる。ほんとうに信頼できる人は離れて行き、次第に孤独になって行く。

どんなに社会的に成功しても、パーソナリティ障害が克服されていなければ、その人の人生は空虚なままであろう。若い頃のパーソナリティは生まれ持ったものや、育った環境によって大きく左右される、しかしある程度の年齢になれば、自分の弱点を克服しようと努力した人と、問題に向かい合わずに過ごしてきた人との差は歴然となる。

そこそこの年になれば、人は自分のパーソナリティに責任があると思う。親や不遇な環境のせいばかりには出来ないのだ。いかに生きて来たかが、その人のパーソナリティに、その人の顔に刻まれた皺のように刻まれている。

年齢と共に、多くのパーソナリティ障害は改善していくが、精神療法で若い内に改善を早めることが出来るというエビデンスが報告されている。極端な偏りを修正し適応力を高めることで、人生を豊かで幸せなものにすることがパーソナリティ障害の治療の目的である。

治療法-マインドフルネスレジリエンス療法とレジリエント生活・食事療法

パーソナリティ障害は生きる中で、生きづらさを補うために、偏った考え方が偏った行動を招くというパターンを身につけてしまったと考えることができるから、考え方が行動を決めるという認知行動療法の基本的原理が適応されることになる。また「人信じることが出来ない」「自己を肯定できない」と言うパーソナリティ障害のレジリエントではない基本的な性格に対しては、レジリエンスを高めることが有効であるから、パーソナリティ障害にはマインドフルネスレジリエンス療法の良い適応になる。(マインドフルネスレジリエンス療法を参照)

また心身相関の「こころの在り方は身体の健康状態によって決まる」と言う考えから、身体もリラックスした健康状態に保つ必要がある。そこで副交感神経優位の、免疫力を高めるようなレジリエントな生活や食事をすることがは治療的に意味がある。(レジリエント生活・食事療法を参照)

パーソナリティ障害のカテゴリーと種類

A群.オッドタイプ(疑り深く風変りなタイプ)非現実的な思考に囚われやすく、対人関係が作れず、基本的な安全感に乏しい

妄想性パーソナリティ障害安全感に乏しく、疑い深く誰も信用しない、信じられない人びと

常に裏切られるのではと疑り深く、かつ疑いの確信を持って行動する。些細な出来事で逆恨みし迫害・被害念慮を抱きやすい。過度な秘密主義で警戒心が強い。権力的で秩序愛が強偏執的なエネルギーを発揮することがある。(例としてはスターリンやヒットラー)

接し方のコツ:みだりに親しくなり過ぎない、毅然とした態度で決して巻き込まれない、深い感情移入は避ける。

克服のポイント:人のことは支配できないことを知り、秩序愛と気配りが出来る能力をいかす。戦いに勝つより、許す勇気を持ようにする。

統合失調質(シゾイド)パーソナリティ障害感情は繊細で、はかなく透明感があり親密な関係を求めず無欲で孤独な人生を好む人びと

非常に傷つきやすく、脆い自分の世界を自閉という手段で守っている。対人接触を求めず、自分の世界に引きこもり、孤独が好き。感情表現が乏しい。僧侶や修道僧のように、禁欲的に黙々と自らの日課を過ごすことが出来る。贅沢や華美は嫌うが内面は意外に豊か。(例、キルケゴール)

接し方のコツ:本当の親しさを求めると失望する。相手の聖域に土足で踏み込むようなことは避け、感情は押さえ淡々と接する。

克服のポイント:無理に社交的に振る舞おうとはせずに、自分の特性に合った職業、ライフスタイルを選び、長所を生かすようにするのが良い。

 

統合失調型(スキゾタイパル)パーソナリティ障害常識を超えたインスピレーション豊かな直観力があり、頭の中で生きていてマイペースな人びと

思考が止めどもなく湧き上がり連鎖して行き、思考が過剰で現実は上の空。第六感、超感覚的な能力を持っている。人目を気にしない、浮世離れした雰囲気を持ち、誰の支配も受けない。ドーパミン過剰で常に興奮気味で、独り言を言ったり、思い出し笑いをしたりして常識を超えた関係づけ(関係念慮)をする。アスペルガ―に似ているが、その客観的で観察的な思考に対して、スキゾタイパルは超越的非論理的な思考をする。(高度な創造性、インスピレーションを必要とする芸術家、哲学者、数学者、科学者、霊能者に多い、例えばユング)

接し方のコツ:本人の思いつきや信念を笑って済ませずに耳を傾け、プレッシャ―よりも良い評価が良い結果を生む。

克服のポイント:生活を実感できるような趣味(園芸や料理、ペット、スポーツ)を持って超現実的な、抽象的な物ごとへの関心とのバランスをとるようにする。職業につき、家庭を持ち、日常の些事に関わり、浮世離れ傾向を是正する。人とコミュニケーションをとるように努め孤立化を防ぐようにする。

 

B群.ドラマチックタイプ(気まぐれで華やかで衝動的なタイプ)ー人目を惹きつける華やかさや衝動性を特徴とし、自己顕示性、対人操作性が強く、気分変動を伴う

反社会性パーソナリティ障害復讐や悪を生きがいにする人びと

他人を無慈悲に貪る、良心の呵責なしで人を騙し、傷つけ搾取する。ルールを守らず、無責任に罪悪感なく攻撃的で衝動的な行動をとる。言葉の肯定と否定が逆で、強がりを言う。バックグランドには拒絶された愛、否定され続けた歴史を世代で引き継いだ要素が多く復讐がテーマになっている。(佐木隆三の「復讐は我にあり」の主人公)

接し方のコツ:挑発に対して冷静さを維持し、否定的な対応を避けニュートラルに接するようにする。

克服のポイント:「宮本武蔵」をお手本に、命知らずで危険を求める傾向を上手く満たし、更には社会に生かすようにする。本当に愛する人に巡り合う。

 

境界性パーソナリティ障害愛をむさぼりながら、今その瞬間を生きる人びと

気分と人間関係で両極端をめまぐるしく変動する感情が極めて不安定で他者の評価も賞賛と幻滅が即座に入れ変わる。アップダウンが激しく激情的な反発をする

見捨てられ不安が強く、愛情と関心を求めて激しい自傷・自殺企図を行い周囲をコントロールする。

根底に基本的な愛情や安心感が培われていなく、自己否定感を抱え空虚感を持っていて自分を大切に扱えない。親に深いこだわりを持っている。(基本的信頼の欠損、基底欠損に由来する生きることに実存的に悩む人)

接し方のコツ:長く変わらない気持ちで,接し続ける人がいたということを身をもって体験することがなによりもの援助になる。限界設定をして、冷静に一貫した態度をとるのが重要。自殺企図に対しては徹底的に話し合い、約束をし、例外を認めず行動制限をする。

克服のポイント:両極端の間の選択肢を考える思考パターンを身に着けて行くようにする。じっくりと長く繋がることの出来る人との出会いが大切。自分で自分の問題を引き受け解決しようと決意する。

 

演技性パーソナリティ障害天性の誘惑者にして嘘つきで、他人の視線があって輝き主人公を演じる人びと

他人、特に異性を魅了しなければ、自分が無価値になるという思い込みがあり、人をあっと言わせ、注意をひきつけることが自分の存在を保つのに重要と考える。自分が注目されていないと気が済まない、注目されようと外見にこだわり、芝居がかったオーバーな表現をし、性的な賛辞が最も満足感をもたらす。虚栄心を満たし、気を引き関心を得るために虚言を弄する。感情がころころ変わる。(映像メディアで活躍するタレント、学者、政治家の成功要素。例えば、マドンナ、マーロンブランド、チャップリン)

 

接し方のコツ:演技や嘘に気付いても仮面を無理に剥がさずに、頻発するパニック障害や身体表現症状に上手く付き合う

克服のポイント:自分自身と向き合う練習をさせる。平凡なありふれたことを続けさせる。中身のあるパートナーを選ぶ。

自己愛性パーソナリティ障害賞賛以外はいらない人びと

自分に過剰な自信を持ち、自分は特別な存在だと思っており、自分を誇大化してみせ、特別扱いを当然視する。自慢話が好きで負けず嫌い、自己中心的で傲慢、要求がましい態度をとる。常に注目されていたいので、自分を賞賛してくれるとりまきを求め君臨したがる。内面は弱く傷つきやすいので、他者の非難に弱く、他者の反応に過敏であるが、相手の迷惑や思いには無関心である。共感性が乏しく他人を利用価値だけでみる冷酷さがある。上昇するという思い込みで自分を守っているのでスランプや落ち目に弱い。(一代で成功したワンマン経営者に多い)

接し方のコツ:嫌な側面は目につむり、賞賛する側に回り、安心感を与え、義務や道理ではなく不安、嫉妬心、功名心を刺激して不利益を生む行動を諌める。

克服のポイント:謙虚に他人の言葉が教えが聞けるようになるために、人や他の世界から学び続ける重要性を教える。チームプレイが必要なスポーツや活動に携わり、協調的な面を鍛える。他者への献身、社会的活動によって自己愛という次元を超えた普遍的な人類愛や宗教性に、自分への囚われを昇華して行くようにする。

 

C群.アンクシャスタイプ(不安が強く臆病なタイプ)―他者本位で自分をないがしろにし易い性格で、神経質だが穏やかであまり異常性が目立たない

 

回避性パーソナリティ障害-食わず嫌いの人生観で、傷つきを恐れる消極派 

褒められた体験が希薄で虐めや恥のトラウマ、頑張らされ過ぎの経験が多く見られ、傷つくことに敏感で耐性が弱い。失敗や傷つくことを極度に恐れ、現状に甘んじ、過剰に引っ込み思案。不安や葛藤を避けるため、他者や現実と距離をとる。強い感情を嫌い、常に不安で緊張している。身体的コンプレックスが強く、自分は好かれないと思い込み自己評価が低い。(自己愛性と対極的に褒められたことが殆んど無く育つ。頑張らされ過ぎた後遺症としてのスチューデントアパシー。失敗する位なら、最初からやらない方がいい、どうせ自分はダメだと思い込む人)

接し方のコツ:最も大事なことは、本人の主体性、気持ちを尊重するということである。本人が何を求め、何がやりたいかを大事にし、本人の意思表示を待ち、それを尊重すること。多くの回避行動は、一時的に休養させ、ストレス源から離してやり、疲れた時には休めばいい、頑張るだけではなくゆとりも必要だと教える。誰かと上手く行かなくとも他のだれかに受けとめられ、居場所を見つければいいのであり、何かで失敗しても他に上手く行くことを見つければいいとして、それだけが選択肢ではないと教え、追い込まれないようにして、つまずきが全般化しないようにする。引きこもりでは、否定的な言葉は禁句で、肯定的な言い方で根気よく接し、本人の主体性を尊重する。

克服のポイント:回避性パーソナリティ障害の人は、失敗を恐れるあまり動きが取れなくなっている、行動することによっておこる不愉快さや不安の連想の方が、その人を圧倒してしまうのであるから、行動しないことで、果たして失敗や不安が防げるかを考えさせ、失敗を恐れず行動する意義を認識するように仕向け、周囲は守り過ぎることの弊害を知ることが重要。

依存性パーソナリティ障害他人任せの優柔不断タイプで、一人では生きていけない人々。

何から何まで親やパートナーに依存する「赤ん坊型」と、不安からリーダーシップをとってくれる人を求めるようになる「献身型」とがある。

自分は無力であり、力を持った他者に頼らないと生きていけないと思い込んでいる。何でも他人に決めてもらう、従順でノーと言えず断れず、自分の意見も言えず、すぐに相手に同調する。不安感、無力感に襲われ、自己評価が低く自分を安売りし、すぐに人を信用してしまう。(親の顔色をうかがいながら育った、支配的なしっかりものの親からの分離個体化の失敗例。あるいは機能不全家族出身のアダルトチルドレン)(自己評価が低く、主体性を持った行動が苦手なのは回避性と共通であるが、回避性は内気で一人でも平気だが、依存性は誰かを求めて行動的)

接し方のコツ:失敗してもいいから、自分で判断したり、折衝するように仕向け、決して代理人にならない。直ぐに答えを求めたがるが、答えを言わないアプローチに徹し、本人に言葉に出して気持ちを言うように習慣づけるようにする。自分で決断するという訓練を積んで行き、決断するという経験不足を補っていく。

克服のポイント:人の顔色を見ながら生きるのではなく、自分で決める、自分の人生を取り戻すようにする。それには、自分の気持ちを正直に口に出す習慣をつけ、自分で決める力を養っていく。

依存性パーソナリティの人は他者を気遣ったり、尽くさないと落ち着かないという特性を持つから、人に奉仕する仕事が向く。仕事という枠組みの中で献身欲求を満たして限界設定すると、過度の気遣い、見合わない献身も次第に是正されていく。

強迫性パーソナリティ障害真面目過ぎる頑張り屋、几帳面で融通が利かず、律儀で責任感、義務感の強過ぎる人びと

規則を徹底して守る、完璧主義で融通が利かない、自分のやり方にこだわりが強く、他人にも強要する。道徳的な倫理観の持ち主で、義務や責任を重んじ、律儀で生真面目で堅実。努力は報われるという信念で行動する。モノ、人間関係、仕事、環境に至るまで捨てることが出来ない。(もっともパーソナリティ障害らしくないタイプで、一見信頼でき善人の典型のような人だが完璧主義過ぎる人)

接し方のコツ:責任の範囲や役割分担を決め、本人の秩序愛をその領域で完遂するようにし、周辺への波及を防ぐ。そうすることで、本人の完璧主義や支配欲求が際限も無く広がり、仕事を抱え込むことで疲労し、心身症、うつ病になったりするのを防ぐ。

自分の価値観に強く囚われ、非常に一面的な見方をしがちであるから、物事の見方が一方向に固まらないよう、選択肢はたくさんあるし、どれがベストかは誰にもわからないし、良い点もあれば悪い点もあるのだということを常に思い起こし、視点を変えるよう指導する。

克服のポイント:休みもリラックスしてのんびり過ごせず、遊びも細かく日程を決め計画通りにこなそうとしすべてが義務になってしまうので、休むのも仕事の内と考え何事も100パーセント頑張らないようにする。8割程度を常に心がけオーバーペースになっていると思ったら上手に休みを入れるように持って行く。また責任を一人で背負わないようにし、他人に同じ基準を期待しないように持って行く。