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身体醜形障害研究③-HSPの生きづらさの病理

HSPの人が、敏感性ゆえに普通の人に比べて生きづらいのはなぜかを考えてみよう。

日本の社会は、本来自己主張を控え、全体の空気を読みながら同調し「和」を尊ぶ、内向的人間に適した社会であったが、欧米文化の流入と世界のグローバル化の中で自己主張を尊ぶ競争社会に変わってきた。その中でHSP的な人は、場の空気を乱してはならないと、より一層神経を高ぶらせながらも、競争社会に溶け込めない自分に居場所を失っているという基本的な認識を前提としながらも、さらに以下のような生きづらさを招く病理が見られるように思われる。

  1. 1) 敏感さ・共感力の強さが、相手のネガティブな感情を感じ受け取り易くする。相手が親の場合は親のわずかなネガティブ感情から愛着障害になり、生きる上で基礎になる「基本的信頼」「自己肯定感」が育ちにくくなる。結果として、思春期失調症候群身体醜形障害の発症要因になると思われる。
    他人からのネガティブ感情はトラウマとして残り易くPTSDになり易い。
  2. 2)ストレス耐性の低さが、脳を疲れ易くするので、脳の前帯状回質の活性が低くなり自律神経失調を招き、自律神経失調症・パニック障害になりやすい。
  3. 3) 神経が高ぶり易いことが交感神経、副交感神経を易刺激性にし、自律神経失調症・パニック障害になりやすくしている。
  4. 4)ストレスを受けやすい気質は、長期間のノルアドレナリンの過剰分泌を招き、結果的に脳内のノルアドレナリン生成量が減少し、神経の高ぶりはセロトニンの減少を招くので、これらからうつ病を発症しやすい。
  5. 5)良心的で自責の念が強い性質は受けたストレスを発散して解消しにくく、トラウマとして抱え込みやすい。
  6. 6)身体的な過敏さは、化学物質過敏症、電磁波過敏症を来たすことがある。



身体醜形障害を診る上で、発達心理学的にHSPが重要なことは、HSPの過敏な性質が親のちょっとしたネガティブな感情を過大に捉え愛着障害を来たしやすいことにある。愛着障害は「基本的信頼」を醸成できず自己肯定感が持てなくなる。そうすると自我形成が弱くなり自我境界が薄くなり他人の影響を受けやすくなるのである。
その過程はエリクソンの幼児期の「自律性」、児童期の「自主性、主体性」、学童期の「勤勉性、有能感」樹立のライフサイクルにも影響し、やがて思春期のアイデンディティ形成に影響を及ぼし思春期失調、身体醜形障害の発症土台にもなってくる。そこに外見に対する過敏な感覚が重なって身体醜形障害を発症するという病理も考えられるのである。

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