クリニークデュボワの美容聖心メンタル科は身体醜形障害、美容整形セカンドオピニオンなど外見・美容の悩みや生きる悩みなどにお応えする心療内科です。

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身体醜形障害

身体醜形障害

自分にしか分からない外観の悩みと苦しさ。
形成外科のエキスパートでもある精神科医だからこそ分かる身体醜形障害の悩みの
真実を美容医学と精神医学によって解決します。

身体醜形障害とは…

実際には醜くない容姿なのに、醜いと思い込んでしまい悩む

容姿全体あるいは身体の特定部分について、言われてみれば分かる程度の些細な欠点や理想像との違い等を大きな外見の問題としてとらえ、極めて自分が醜いと悩むことで生活に支障を来しているこころの病気である。そして、多くの場合、自分の苦しみや生活のつまづきの原因すべては自分の外見にあると考え、手術で容姿を修正すれば問題が解決すると思い込んでいることが多い。
身体醜形障害の発症原因には、様々な不安や欲求による認知のゆがみ、社会的な影響や心理的・生理的な錯覚が関与している。他人の心ない言葉や戸惑うような場面に出くわすことをきっかけに、自分を卑下する悲観的な思い込みに落ち込み、妄想的な錯覚が生まれ、容姿について見たくない部分ばかりが気になってくるのが身体醜形障害ともいえる。
結果として、引きこもりや問題行動が現れて周囲との関係が悪くなり、ますます「自分は醜いのだ」と思い込みを深める悪循環に陥ってしまう。身体醜形障害になりやすい人の傾向としては、大きなエネルギーを持ち、志向性も強く、負けず嫌いで、頑張り屋で、完全主義的な性格であることが多い。発症のピークは思春期だが、40代で発症することもある。

身体醜形障害の診断基準(アメリカ精神学会DSM5)
  1. 1か所、又は、複数の知覚された身体上の外見の欠陥や欠点にとらわれているが、それは他人には認識できないか、できても些細な程度でしかない。
    傍目には問題ない容姿でも、本人は主観的に『醜い』と思い込んでいるので、主観と客観的な評価には大きなズレが生じる。つまり「ボディイメージの障害」を来たしているといえる。
  2. その障害の過程では、外見上の心配に反応して繰り返し行動(例えば、鏡で確認する、過剰な身づくろいや皮膚むしり、安心希求行動など)や、精神的行為(例えば、他人と自分の外見を比較する)を行う。
    *自分の顔や姿が映るもの(鏡、窓などなんでも)を何度も繰り返し見る。ヘアスタイルを整えたり、メイクアップをしたりするのに異常なほど長い時間がかかる。周囲の人には「大丈夫だよね、変じゃないよね」と何度も確認する。
  3. 外見への執着は、臨床的に意味のある苦痛となっていて、社会的・職業的、又は他の重要な領域で機能障害を引き起こす。
    *物事に集中できずやるべきことができない、学校にも行けない、外出を嫌がる、人との円滑なコミュニケーションがとれないなど、生活上での機能が障害される。
  4. その外見に対する囚われ方は、摂食障害と診断される患者さんが肥満や体重を心配するようなこだわり方とは別のものである。

症状の特徴

  • ◎外観について、特定な部分の美醜に執着し、程度の問題ではなく、質的に異様に醜いと思うのが特徴的である。しかし、実際は普通以上の美女、美男であることが多い。
  • ◎いつもマスクや帽子、サングラスでカモフラージュしている。
  • ◎一日に何度も鏡を見る。そして、そのたびに気持ちが落ち込む。「人に顔を見られたくない」という顔のコンプレックスが強く、人前に出たくない。
  • ◎自分の顔、姿が映るもの(鏡、窓などなんでも)があれば繰り返し見てしまう。或いは、極端に避ける。
  • ◎ヘアセット、メイクアップに異常に時間がかかる。
  • ◎周囲の人に「大丈夫だよね、おかしくはないよね」と度々確認する。
  • ◎電車に乗れず、外出もできず、不登校になることもある。
  • ◎周囲には自分のことは全く理解してもらえないから人と会うのは不安になる。
  • ◎美容整形手術で修正した外見をさらに変えたいと思い、何度も手術を繰り返す。
  • ◎ゆがんだ思い込みによって、時には妄想のようになることもある。
  • ◎思春期失調症候群(思春期のつまづき)であることも多く、不登校や引きこもり、家庭内暴力、リストカット、摂食障害などを合併していることもある。
  • ◎発祥のピークは思春期だが、40代でも発症する。大人の場合は、思春期に発症していることが多い。

身体醜形障害の様々なタイプ

上記の典型的な症状以外にも、特徴的なものがある。

  1. 強迫障害タイプ

    完全を求める不安が根底にあり、何度も確認しなければ気が済まない等の強迫行為を繰り返す。

  2. 境界性パーソナリティ障害タイプ

    悩みを訴える場所が変わり、人格が不安定で衝動的なため自傷や自殺を企てることもある。

  3. 対人恐怖症(社会不安定障害)タイプ

    人前で強く症状が現れる対人恐怖症傾向があり、社交場面で失敗するのではないかという不安を恐れるものと、他人に見透かされているたり迷惑がられていると思い込むタイプがある。

鑑別すべき病気

  1. 「人に見られている気がする」などの訴えや、周辺が見える、聞こえるなどの気づき亢進、被害妄想、及び、「鼻の中のシリコンが膨らんできて鼻が大きくなってきた」などの体感異常(セネストパチー)に近い訴えがあれば「統合失調症」の可能性を考える。
  2. 身体醜形障害の8-9割の人が「うつ病」の症状を伴うといわれ、原因が「うつ病」であることもある
  3. 「醜いと言われている気がする」のような関係念慮が強い場合や「人前でひどく緊張する」場合は、「対人恐怖症(社会不安障害)」を疑う。
  4. 親に「醜くないか」と何度も聞き、鏡の前で何度も外見を確認するなどの強迫観念、強迫行為があれば「強迫性障害」になる。しかし、元来、身体醜形障害を強迫性障害であるとする考えもある。
  5. 自己愛性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害などの「パーソナリティ障害」の一つの症状であることもある
  6. 一つの考えに固執する「アスペルガー症候群」の可能性も考えられる。
  7. 美容外科、美容皮膚科の患者のうち、10%前後が身体醜形障害の可能性があるとされている

病気を引き起こす原因

身体醜形障害の原因となる心理と背景

身体醜形障害は母子関係の影響が最も大きいとされる。通常、乳幼児期に母親から十分な愛情を得ることで自分や人を信じる「基本的信頼」を獲得する。幼児期では「自律性」を身に着け、程よい距離の母子関係が出来る。児童期では「自主性、主体性」を獲得する。このようなライフサイクルの過程で母子関係に何らかの問題が生じ、以下のような母親との間に生まれた特殊な心理的背景の存在が原因と考えられる。

  • ◎過剰に子供をコントロールしようとする母親の存在。そのような母親は不安を抱きやすく強迫的に頑張るタイプが多い。
  • ◎楽しんだり、笑ったり、何かを一緒にした体験や感情の共有が少ない親子関係。
  • ◎親の関心を得るために、どこか身体症状を訴えるような関係。
  • ◎優秀な母親に圧倒されていて、その劣等感から母親に認めてほしいと思う葛藤。
  • ◎不安・心配という抑うつ的な感情に溢れた母親との強い緊張関係。
  • ◎自分は可愛いというボディイメージを親から植え付けられて育ったために、「可愛いことが大事なこと」という価値観や根底思考が出来上がっている。
  • ◎児童期に可愛いという自己イメージを作り上げられた人が、思春期になって社会的な自己意識(他人から見られる自分の姿や振る舞いに対する自己意識)が育つと、客観的に自分を見るようになり、自分が描いている自己イメージとのギャップに悩むようになる。

「思春期失調症候群」としての身体醜形障害について

身体醜形障害の診察をしていると、「自分を信じられない」「生きている意味が分からない」「存在する価値が見つからない」など、「自分を肯定出来ないことに悩む」人の多いことがわかる。それは、不登校・ひきこもり、家庭内暴力、摂食障害やリストカットなど自傷や境界性パーソナリティ障害の人たちに共通する感情であり、中嶋はそれらを「思春期失調症候群」と定義している。
身体醜形障害は、通常の身体表現性障害や強迫性障害、社会恐怖症などの視点だけで捉えるのではなく、思春期失調症候群と共通する成因を見出すことが重要である。このため、一般的な理解と治療法にとどまらず、思春期失調症候群という新しい視点と自律統合性機能の失調(精神波と身体波の不共調)という視点から複眼的に対処していくことを実践している。

治療について

身体醜形障害は、精神心理療法と薬物療法が治療の両輪と言われているが、当クリニックでは生活に余程の支障を来たさない限り、薬物療法は行わず、独自の精神心理療法であるマインドフルネスレジリエンス療法とレジリエント生活・食事療法を同時に行う。