身体醜形症-6【注意して鑑別すべき病気】
①初期統合失調症
自分の外見や容姿が異様におかしいと不自然な訴えをする以外に、「人に見られている気がする」など被注察感、周辺の景色が見え過ぎる、周辺の声、音が聞こえ過ぎるなどの気づき亢進、何か不当なことをされた思う被害妄想、「人が自分の悪口を言っている話し声が聞こえる」などの幻聴、「鼻の中のシリコンが膨らんできて鼻が大きくなって来ている」、「体内に何かがいる」など体感異常(セネストパチー)や「自分から異様な匂いが出ている」と感じる自己臭などが認められれば統合失調症の可能性を考え慎重に鑑別診断する必要がある。
②うつ病
抑うつ気分、喜びの喪失、意欲の減退、段取りの悪さ、不眠、食欲低下などのうつ症状を伴ううつ病の一つの症状として身体醜形障害の症状を呈するものがある。常に気分が低空飛行で、時々ストンと深く落ちこむ気分変調症に合併することもある
③境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害
感情の起伏が激しく幅が広い。自己肯定感が持てず、生活が破綻しているのはすべて外見や容姿のせいだと暴れたりするケースにはベースに境界性パーソナリティ障害などが併存していることが多い。
④発達障害
自閉症スペクトラムの一種で、一つの考えに異常に固執するアスペルガー症候群の可能性もある。
*米国では美容外科や皮膚科の患者の約10%前後が身体醜形障害の可能性があるとされる報告もあるので注意を要する。