クリニークデュボワの美容整心メンタル科は身体醜形障害、美容整形セカンドオピニオンなど外見・美容の悩みや生きる悩みなどにお応えする心療内科です。

クリニークデュボワの心療内科・美容精神科・形成外科
美容整心メンタルこころの研究室

レジリエンス心理学⑪スキルⅤ.「大局的にとらえる」スキル


「自己変革スキル」
スキルⅤ.「大局的にとらえる」スキル

不安に支配されて、何かちょっとしたことを大げさにとらえて大惨事に仕立て上げてしまうことはよくある。今直面している逆境についてあれこれ考えていると、ほんの数分間で、未来に繋がっていく一連の壊滅的な事柄が想像されてしまうものだ。B-Cつながりでは、不安は迫りくる脅威に備えることを可能にするために進化したものだと言ったが、皮肉にも時に不安は脅威に備えるどころか、私たちに大惨事の恐怖状態に陥れる。そのようなときは肉体的にも精神的にも感情的にも何も行動を起こせるレジリエントな状態にはない。
「大局的にとらえる」スキルは、未来の脅威に対する思考を変化させることで、あなたの不安レベルを管理可能なレベル、つまり、現実の脅威の程度とより釣り合いの取れたレベルまで下げるスキルである。
「思い込みに挑む」スキルが「なぜ」思考、すなわち逆境の原因に関する思考に適応されるのに対し、「大局的にとらえる」スキルは逆境の含意、つまり逆境が起きてしまったからには、これから何が起きるのかと考えることに対して働くものだ。「思い込みに挑む」スキルは、悲しみ、怒り、罪悪感にさいなまれた時によく好んで使われる。そして、これらの感情の中からどの感情を経験するかは、逆境が起きた原因に対する解釈の仕方で決まる。
私たちの感じ方は、私たちの説明スタイルの傾向に左右される。人格上の欠陥があると思えば悲しみを、他人を傷つけたと思えば、罪悪感を感じる。一方逆境の原因が自分ではなく他人にあると思えば、怒りの感情が優勢になろう。こうした感情はすべて過去に起きたことに対する考えから生じてくるものだ。
「大局的にとらえる」スキルは「思い込みに挑む」スキルにプロセスは似ているが、未来に関する思考を変えるためにデザインされている。
未来に関する思考も説明スタイルと関連がある。「いつも」「すべて」スタイルの人は壊滅的な「次は何」思考に繋がる気危険性がある。「いつも」スタイルは、今起きている問題の原因が未来にもまた問題を起こすことになるだろうと予測する。「すべて」スタイルは問題の長期化と自分の行動のすべてに影響すると考える。大局的にとらえるスキルを習得すれば、不安や気まずさに対する恐れを緩和するし、最初に頭をよぎった「未来の脅威」思考に対して、あなたがそれを絶対的な真実であるかのように飛びつくのを防ぐことが出来る。また「最悪のケース」思考を食い止める事で、未来への楽観意識を高める事も出来る。
またこのスキルは非現実的楽観主義を真の楽観主義に置き換えることもできる。つまり過度な不安を和らげるために使われるにしろ、現実の脅威に常に注意を払うためにも使われるにしろ、より高いレベルの感情のコントロールや衝動の抑止、そして現実的な楽観主義を通して、あなたに高度なレジリエンスを与えてくれる。

A.「大惨事」思考はどのようにして起きるのか?

まずあなたが、最後に大惨事思考をした時のことを思い出し、ABCに書いてみよう。逆境Aは客観的に書くことだ。ティッカーテープ思考は「未来の脅威」思考(最悪のケース思考)はすべて把握すること、そして感情は強さの程度を記載しどんな行動をとったか確認することだ。
大局的にとらえるスキルは5つのステップから成り立っている。

ステップ1:ティッカーテープ思考の連鎖を書きだす
当時を振り返って、各々の大惨事思考が次の大惨事思考へと繋がって行く時に生じたティッカーテープ思考を思い出して書いていく。
大惨事思考には3つの特徴がある。1)思考のすべてが未来に向けたものになっており、それらは連鎖的なものであるから先に行くほど実現の可能性が低いのだが、当人はそれに気づいていない。2)思考の連鎖の各ステップの差は低く、ロジカルに見えるから簡単に思考の連鎖に引き込まれる、それの合理性を疑うのは難しい、3)連鎖のリンクを作る時は不安が増大していき、その不安が大惨事思考の真っ最中において、現実味的なものに思えてしまう。何処かに論理の飛躍があるはずだ。

■逆境 = 見込み客に案内書を送付するのを忘れてしまった

ステップ2:「最悪のケース」が起きる確率を見積もる
大惨事思考を終わらせる鍵となるのは、「未来の脅威」思考の連鎖から抜け出すことだ。もっとも有効な方法は事実としてわかっていることが何であるかはっきりさせることだ。分かっている一つの事実から思考の連鎖から生まれた出来事がどれくらい現実的に起こるのか見積もってみることだ。その事実が原因となって起こりうる確率のことだ。そうすると大惨事の確立は相当低いことが分かり、そんなことにエネルギーを使うことの無意味さが分かってくる。もっと実際に起こりそうなことに対策を立てるべきだ。

ステップ3:「最高のケース」という代替思考を作る
無駄だから止めよと言うだけでは、創造的であれと口先で言うようなもので、未来の脅威」思考から抜け出すのは容易ではない。では、何が必要か?それは「最高のケース」シナリオを作ってみることだ。それは最悪のシナリオ思考を一旦止めるために有効だからだ。しかしまた殆どあり得ないシナリオに時間を使うのはレジリエントではない。レジリエンスの鍵は「もっともあり得そうな結果を特定して問題解決策を講じることである。」

ステップ4:もっともありえそうな結果を特定する
最悪のケースから最高のケースまで自分のミスから起こりそうな結果をリストアップして並べて見ると、もっとも妥当な結果を選ぶことが出来るだろう。そうすると問題の解決策を講じ始めることが出来る。

ステップ5:もっともあり得そうな結果に対する問題解決
「未来に脅威」思考の人は未来の大惨事エピソードは避けられないものではあるが、
「大局的にとらえる」スキルが身につけば避けることは出来る。最もあり得そうな結果を特定することが出来るからだ。

B.[交通事故で命を落とす];思考の連鎖を伴わない「大参事」思考

思考の連鎖があれば、「最悪―最高/最もありそう」のプロセスと、リンク数で実現確立を減らして行き大惨事エピソードから抜けだせるが、思考の連鎖が無い場合は。どうすればよいのだろうか?
このような場合は、確立の見積もりではなく、考え得る最良の結果を考えるよう促すことだ。「最高のケース]ファンタジ―はものごとをあり得そうな形でとらえやすくする。

C.非現実的楽観主義―「過度にポジティブな結果」思考

「大局的考える」スキルは深刻な心配症の人向けだけではなく、正反対の非現実的に楽観的に生きている人にも適応できる。
あなたが、今までにほとんど一度も、ほんの少しの不安を感じたことが無く、すべてがどんなときにも上手く行くだろうと考えている人ならば、逆境にあったときにはスキルを逆向きに使えばよい。いま直面している逆境から起こりうるネガティブなリストを考えることが大切だ、決め手になるのは柔軟さと正確さであるのは悲観主義の場合と同じだ。

まとめ
*「大局的にとらえる」スキルは、逆境後に生じる「次は何」思考、とりわけ極度の不安を引き起こす「未来の脅威」思考を変化させる。
*「大惨事」思考は、「未来の脅威」思考の連鎖によっておこり、思考間のリンク付けプロセスがロジカルであることが多く、抜け出しにくい。
*非現実的楽観主義者の場合は、逆境から考えられるネガティブな結果のリストを考え出すことが有効だ。
*このスキルは、どんな場合でも、現実に即した思考と問題解決のための柔軟さと正確さを持つことを目標とする。